情報共有化が進まないのは社長がやらないといけないことをやっていないのが原因

皆さんの会社にはどれぐらいの社員がいらっしゃいますか?

社内の人間が数人であれば、毎朝顔を見ることができ、その場でコミュニケーションができます。ところが壁をへだてて別の部署が設置された、営業所ができたなど組織の人数が増えるに従い、「情報の共有化」が重要となります。

少し前までは社内報や回覧、四半期毎の業績報告会などで工夫していましたが、今はグループウェアという便利なソフトがあります。


グループウェアは冷蔵庫の扉

グループウェアとは社内の情報共有を支援するためのソフトです。色々な機能から構成されており、代表的なところでは電子会議室、電子掲示板、スケジュール表、会議室の施設予約などがあります。<

家庭で冷蔵庫の扉によくマグネットでスケジュール表や子供への伝言を書いたりして情報を共有しますが、冷蔵庫の扉が電子化されたものと考えると分りやすいでしょう。

経済学に「ネットワークの経済」という言葉があります。ネットワークの利用者が増えれば増えるほど、経済的価値が増大するという考えです。つまり1+1が3にも5にもなります。情報の共有化が進むと、会社にとって新しい価値が生まれることになります。



グループウェアを導入したら情報の共有化が進む?

話はそう単純ではありません。
例えば全員がグループウェアを使いこなせれば問題はありませんが、一人でも使えないと、例えば社長からの重要メッセージが伝わらないこととなり、従来の回覧を復活させるなど別の手段を講じなければなりません。これではペーパーレスにもなりませんし、スピード化にもなりません。
グループウェア導入の前にまずはワープロや表計算を全員が使えるように情報リテラシー教育を行います。次にメールを皆が使いこなせるよう教育する等、段階を踏んでグループウェアを導入する必要があります。


返事を返す

色々な会社で「社員の情報リテラシー能力に関して問題はないと思い、グループウェアを導入したが、今ひとつどうも活発に使われていないようだ。」という話をよく聞きます。
これは社長がやらないといけないことをやっていないのが原因です。

組織が大きければ上司でもかまいませんが、社員が会議室に書き込んだ内容に対し、社長がちゃんと返事を書き込んでいますか?

グループウェアは見ているだけでは駄目で、返事をしないと、情報の共有化が進みません。

社員にとって社長や上司が見るかもしれない会議室に書き込むことは、それなりの勇気がいります。書いた本人はどんなアクションが返ってくるだろうかと期待していたのに、何もフィードバックがないと誰も見ていないのではと不安になり、やがて書き込む気力がなくなります。

朝、出社して、「お早う!」と声をかけたのに、誰も挨拶を返してくれなければ、二度と挨拶なんかするものかという気になるのと同じです。

返事をすることにより書いた本人はもとより、その内容を見ている他の社員にもちゃんと上司や社長は見ているし、返事があるものだということが分ります。



最初は批判をしない

ただし、「なんだ、そんな書き込みをして。」という返事はご法度です。これではへたなことを書き込むと叱責されるかもしれないと、ますます萎縮してしまいます。

また書き込む内容も生の情報ではなく、オブラートを包んだ表現の情報になってしまい、本当の問題が埋没してしまうことにもなりかねません。

まず社長としてグループウェアで情報の共有化を進めると宣言し、書き込まない人間より、書き込む人間を評価すると皆に言うことが大切です。書き込みが増えてくれば質も向上していきます。



ほめるのが苦手なら行動を認める

社長の返事ですが、「この提案はここがなかなかよい」等、できたらよい点を見つけてほめるようにしましょう。人間ほめられたり、認められるとうれしいものです。次もがんばって書き込みしようという気になります。

忙しく返事を書いているような、そんな時間はとても捻出できないというのならば、言葉で言うのも効果的です。「この間の書き込みの内容はよかった。」でかまいません。

社員を面と向かってほめるなんて恥ずかしいという方は、行動を認めるのも一つです。

「きっちり書き込んでいるな。いつも見ているよ。」の一言でかまいません。実はこれはコーチングスキルの一つなのですが、効果的です。ただし、そういう言葉をかけている姿を他の社員に見せることが大切です。


グループウェアは導入する最初の立ち上げが肝心です。

書き込みが活性化されると、皆が色々な情報があって価値があると思い、あとは自然と情報の共有化が進みます。つまり「ネットワークの経済」が実現できるようになります。



情報共有化をすすめるための極意

■社長がやらないといけないこと ・社員の書き込みに返事をする。 ・書き込まない社員よりも書き込む社員を評価すると明言する。 ・ほめるのが苦手なら行動を認める。


■社長がやってはいけないこと
・書き込みの内容を批判する。


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